旧ASTM規格用 ダイレクト・インパクトテスター(落体式おもり落下試験機) の 基本情報 の ページです
本製品のコードNo.は
KT-SP1891
です
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適合規格
ASTM D2794 (before 1993) & ISO 6272-1
特徴
- おもりを落下させ変形させたときの塗膜のワレやはがれを確認します。
- 各規格に適合したキットを用意しています。
『ISO 6272-1:ダイレクト方式』 と 『ISO 6272-2:インダイレクト方式』の違いについて
インダイレクト(間接衝撃)方式の方がより再現性に優れています。
ISO 6272-1(ダイレクト方式)が対象とする試験体の厚さは1.2mmで、これに対してISO 6272-2:2002(インダイレクト方式)では試験体の最大厚みは4.5mmとされています。
ダイレクトは試験片に直接おもりが落下します。インダイレクト(間接)では試験片上に固定されたパンチに対しておもりが落下するため、おもりが直接試験片には落下しません。
耐おもり落下試験の3つの規格について:落体式 (Falling-weight)、落球式 (Falling ball)、デュポン式 (DuPont method)
耐おもり落下試験としてJIS K5600-5-3では、落体式 (Falling-weight)、落球式 (Falling ball)、デュポン式 (DuPont method)の3つの方式が紹介されています。受け台とその径などの規定の無い落球式は再現性が悪いため現在世界的には採用がほとんど見られないようです。
以下はISO委員に問い合わせた際の回答です。ご質問が多いため、参考までに掲載させていただきます。
「再現性の高さから、3種類の中では落体式が取り上げられ、これを軸に試験精度を高めるための研究が行われています。その成果が ISO 6272-2(インダイレクト:間接落下)となり、落体式はさらに進化を続けています。日本では翻訳の遅れから、まだJISに掲載はされてはいないようですが、インダイレクト方式は試験板上にパンチ(撃ち型)を静置し、そのパンチに円筒にガイドされたおもりが落下するため、従来のダイレクト方式に比べて瞬間的な力のズレが生じにくくなります。ダイレクト方式では衝撃の瞬間にはずもうとする力が働くため、力の軸がズレますが、インダイレクトはその現象を抑制できるためそれだけ再現性が高くなります。現在、インパクトテストについては再現性が論点になっており、この意味でも3方式の中では落体式に採用が集中しています。」
デュポン式の本家である米国ASTM規格も、落体式のインダイレクトは ASTM D2794 として規格に採用しました。ISO-ASTM の垣根を超えて落体式の研究が進んでいます。
なお、デュポン式は撃ち型と受け台が落体式とは異なり、両者間にすきまがないため、エッジ部の衝撃と変形を同時に受ける抵抗性をみることとなり、純粋におもり落下による塗膜に対する曲げおよび伸びの抵抗性を評価するものとは一概に言えないとの指摘があります。
<落球式から落体式への流れ>
落球式と同様にインパクトテスター(落体式耐衝撃性試験)も、同じ JIS K 5600-5-3(ISO 6272)の『耐衝撃性』試験に属します。
落球式は衝撃試験の初期モデルで、現在では再現性の点で本質的な課題を抱えている方法と考えられており、一般の国際的な塗膜品質の管理規定からも外されてきています。
塗膜品質を定めた Qualicoat 2006や Qualisteelcoat 2008でも落体式を使用することを定めていますのでこの機会に信頼性の高く、認知度の高いインパクトテスター(落体式耐衝撃性試験)に変更されてはいかがでしょうか?
<落球式から落体式に切り替える際の試験条件(参考資料)>
例えば落球式で、重さ300gの鋼球を、高さ50cm(=500mm) から落下させた場合は、1.5Nm の衝撃を加えたことになります。
これを最新の ISO 6272-2:2002 で試験した場合、おもりの重さは 1kg ですので、15cm(=150mm) の高さから落下していただくことになります。
仕様
製品名 | 内容 |
---|---|
TQC Sheen ダイレクト インパクトテスター 旧規格ASTMキット | ISO 6272-1 および ASTM D2794 (before 1993)に適合 |
ASTM D2794 (before 1993) に適合(ISO 6272-1 に適合した試験も可能) | |
パンチ径 | : φ20mm、φ15.9mm |
受け台 | : φ27mm(φ20mmパンチ用)、16.3mm(φ15.9mmパンチ用) |
おもり重量 | : 1kg(φ20mmパンチ用)、900g(パンチφ15.9mm用) |
対象試験片の最大厚さ | :0.25 ~ 1.25mm |
校正証明書・検査成績書・適合証明書
●発行書類
ご購入時 | 校正証明書 | メーカー校正※1 | ― | 無償。英文の校正証明書(Calibration Certificateの1枚)※2。トレーサビリティ系統図は付属しません※3。 |
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国内校正 | ― | 有償。トレーサビリティ体系図を含むいわゆる3点セットになります。 | ||
検査成績書 | メーカー検査 | ― | 校正対象品です(校正証明書内の検査結果の欄をご覧ください)。 | |
国内検査 | ― | 校正対象品です(校正証明書内の検査結果の欄をご覧ください)。 | ||
継続ご使用 | 校正証明書 | メーカー校正 | ― | 有償。原則として1年に1回。英文の校正証明書(Calibration Certificateの1枚)。トレーサビリティ系統図は付属しません※3。 |
国内校正 | ― | 有償。トレーサビリティ体系図を含むいわゆる3点セットになります。 | ||
検査成績書 | メーカー検査 | ― | 校正対象品です(校正証明書内の検査結果の欄をご覧ください)。 | |
国内検査 | ― | 校正対象品です(校正証明書内の検査結果の欄をご覧ください)。 | ||
適合証明書 | メーカー発行 | ― | Certificate of Conformity などのタイトルで発行される文書で、適合するISOの番号が記載されています(英文)。 |
- JIS/ISOでは一般に初期校正は「製造業者または資格のある試験所が行う」と規定されていますので、メーカーにて発行いたします。ただし校正証明書の日付はメーカーによるロット検査日となります。
- ISOの要件を満たす「たどることができる校正標準」で検査したことが宣言されており、その検査結果が表示された文書となります。
- メーカーでは日本独特の慣習であると言われているいわゆる3点セットの対応はしておりません。
●その他オプション
英文校正証明書への日本語翻訳文の添付 | ― | 有償。日本語翻訳文を校正証明書としてご使用いただくことはできません。 |
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詳細情報
以下の情報が記載されています。▶▶▶
- 各キットと規格との整合性
- 各キットとパンチ(撃ち型)の径・おもさ・受け台(ダイ)の径の関係
- 耐おもり落下性試験…3つの試験の種類について