TQC Sheen
自動ペンデュラム

硬度試験機 の
詳細情報

ケーニッヒとペルゾーの選択について

ケーニッヒとペルゾーのどちらの振り子を選択するかは、塗膜の種類に基づく経験やその試験の規定によるものですが、 一般にはペルゾーの方が違いに敏感で、テストに適していると言われています。 しかし、塗膜表面の凹凸や塗膜の種類によってはペルゾーの支点が試験途中で横すべりしてしまうことがあります。 このような現象が生じる場合には、ペンデュラム試験機を設置した場所の振動の問題がなければ、より安定しているケーニッヒを使用することが検討されます。

なお、採用実績ではケーニッヒ: 53%、ペルゾー: 47%ですから、両者の違いを考慮され、ほとんどのユーザーが両方をお求めになられているようです。

使い方

<試験の準備>

  • 試験方法には、ケーニッヒ振り子を用いる方法とペルゾー振り子を用いる方法があります。
  • 試験片は100×100mm程度。厚みはたわみのないように5mm程度のものが推奨されています。
    (使用できる試験片の最大サイズは105×200×厚み6mmです。)
  • 予めマイクロメーターなどで膜厚を測定しておきます。

<試験の手順>

  1. 塗膜を上にして試験器のサンプルテーブルの上に試験片を置きます。
  2. ケーニッヒ振り子もしくはペルゾー振り子を塗膜上に静かに置きます
    (実際には振り子の支点となる支柱に取り付けられたボールが塗膜と接します)。
  3. ケーニッヒ振り子では6°、ペルゾー振り子では12°の位置に振り子を固定します。
  4. ケーニッヒ振り子では振幅が3°になるまで、ペルゾー振り子では4°に減衰するまでの時間を秒単位で計測します。

※本測定器では3.~4.の一連の動作を自動で行います。

ペンデュラム硬度試験機
サンプルテーブルに固定された試験片と塗膜の上に置かれた振り子の支点
12°,6°,4°,3°と垂直を示す0°が刻まれた目盛り
実際には測定モードを選んでボタンを押すだけで試験結果が表示される
センサーにより振幅を自動チェック

試験機の概要

<本体>

  1. カバー(風防)
  2. カバーのノブ
  3. ミラー
  4. 水準器付サンプルテーブル(試験片を置く台)
  5. スペア振り子用サポート(ここに使用しない方の振り子を固定)
  6. サンプルテーブル調整用ノブ
  7. 振り子(ペンデュラム)
  8. ガラスプレート(振幅時間調整時に使用)用サポート
  9. オートリリース(自動で振り子をここから振幅させます)
  10. センサー(オプティカルディテクター)
  11. ペルゾー振り子用目盛
  12. ケーニッヒ振り子用目盛
  13. ON/OFFスイッチ
  14. 液晶ディスプレー
  15. メニューボタン

<振り子(ペンデュラム)>

  1. ケーニッヒ振り子
  2. ペルゾー振り子
  3. ボール(このボールが塗膜と接します)
  4. 振幅時間調整用おもり
カバーを閉めた状態
ガスダンパーが補助しますので
軽い力で開閉ができます